オタクの原点-『NHKにようこそ!』との出会い

「なんで俺、オタクになったんだっけ?」

そんなことを考えても、きっとそれは複合的な要因で、
これまで生きてきた環境とか、自分の性格とか、
いろんなものが影響し合って自分はオタクになったのだと思う。

たぶんオタクになるきっかけって2通りあると思っていて、
・大きな影響を受ける何かしらの出会いや体験があってオタクになった人
・性格とか環境とかいろんな要素が積み重なってオタクになった人
の2通りかなと。

どちらかというと後者の人が多くて、一般的には
決定的なコレってものがない人のほうが多いと個人的に思っているのだがどうだろう?

家族と1人離れて東京に暮らしていて、
兄弟も同僚も結婚して子供育ててどんどん先に行っているようで、
職場でも親でも結婚をほのめかすようなことを言われ続け、
自分の人生を振り返える機会があり、今日はずっとそんなことを考えていた。
(※誤解のないように付け加えると、だからといって自分がオタクだから生き遅れているんだとか、そうゆうことを言っているわけではないし言うつもりもない)

自分の場合人生を振り返ってみて、ターニングポイントは2回あったのだと思う。
1.中学生~高校生時代(オタク的性格形成期)
2.大学生時代(オタク完成期)

中学生のころ、ぼくは天使と出会った。
生まれと育ちが九州の田舎だったためオタク文化と全く縁がなかったのだが、
たまたま中学生の時、思春期独特の変な悩みなんかを抱えていて、
人の心理状態とか引きこもりとかに興味を持っていた。

そんななか、引きこもりに関連する本ということで調べていたところ、
『NHKにようこそ!』という小説が引っ掛かった。

実際、『NHKにようこそ!』は引きこもりの主人公が出てくるだけで、
引きこもりという状態や心理については全く関係ないのだけれど……。
※画像は『NHKにようこそ!』の漫画版ね。

これが僕と『NHKにようこそ!』の予想もしない出会いだった。
小学生の時から本を読むのは好きだったので、まずは小説版を読むことにした。
(漫画はお金がかかるため先に小説読んでみようってなった)

その小説の中で初めてエロゲというものがあることを知った。
エロいと推測される用語が出てきて(当時はあまり意味がわからなかった)、
こんな世界があるのかと知った。
ただその当時はオタクと全く無縁だったため、
「こんな大人、終わってんなー」とか、
「将来ぜったいこんな大人にはなんねーぞ」とか思っていた。
(まさかその数年後に壮大なブーメランが返ってくることとは知らずに)

ただ、小説の内容自体はとても面白くて、
言っちゃあ悪いが「ダメ人間たちが試行錯誤して、ハチャメチャになって、
最後にはなんだかんだハッピーエンドまではいかないにせよ、平穏に終わる」
っていうストーリーが好きだった。

そんで、僅かなおこずかいで漫画版も集めることになったのだけど、
中学生っていやぁ、人生で一番性欲がヤバイ時期でもあるから、
1巻の岬ちゃん(※中原岬ちゃんという1巻表紙の女の子)のオ〇ニーシーンで、猿のように致しまくった記憶がある。

だって、岬ちゃん、めっちゃ可愛いんだもん。
しかもこれまで彼女なんてできたことのなかった自分にとっては、
まさに天使に見えたのであった。
主人公(当時の自分を主人公と照らし合わせている)みたいな人でも、
話しかけてくれる、かわいらしい天使。
少し闇を抱えていているヒロインという物語性もその魅力を引き立てていた。

そんな感じで自分の中のオタクっぽい感情が芽生えたというか、
2次元の女の子かわいいという感情が生まれたターニングポイントは、
あの頃なんじゃないかと思った。
(その前もコロコロコミックやチャレンジ〇年生など、
いくつかポイントはあったものの、大きな影響があったのはここだと思う)

とはいえ、まだ「オタク気持ち悪い」の気持ちはあって、
田舎にはそんな風潮があふれていてそんなヤツはクラスでは迫害されていたし、そもそもほとんどいなかった。
ウチの田舎で当時の独特な感覚かもしれないが
「ケロロ軍曹を読んでいたらオタクだ」という謎の線引きがあった。

そんな環境だったからオタク文化なんてものとはほとんど無縁だった。
ただ、大学生になり、初めて東京に出てきて世界がかわったのだ。

大学生になり、とあるバンドサークルに入った。
バンドマンに対してどんな印象を持っているかは人によって違うと思うが、
結論から言うと、バンドマンにはオタクが多い。
サブカル的なニッチなオタクが多いが、
萌え系のアニメとかエロゲが好きなヤツも少数だがいた。

とある飲み会でオタクっぽいメンバーと同じ席になったとき、
そいつらは『WORKING!!』とか『Angel Beats!』(当時流行っていた)
なんかの話をしていて、正直そのときは何が面白いかわからん!って感じだった。

その当時自分は『ヒメアノール』とか『ヒミズ』とか、
『おやすみプンプン』とか、ちょっと拗らせた系の漫画
(ファンの人、ごめんなさい。今でも好きな漫画ですよ。)
ばかり読んでいて、「漫画にはこういう”人生に意味のある作品を読まないと……”」
という変に高い意識があった(これがなんの「意味」がかわからないし、
今では当時のこの感覚を少し恥ずかしいと思っている)。

大学生は時間だけはある。
軽音楽部ということもあり、何気なく『けいおん!』を見始めたころ、
「ほうほう、音楽のレベル高いし、なにやらこの『あずにゃん』という子がかわいいぞい」と思って、他のアニメも見てみようってなった。

そのころは萌えアニメバンバンやってた時期で、
『俺妹』とか、『神のみぞ知るセカイ』とか、『まどマギ』とかやってて、
『神のみぞ知るセカイ』を見たときに、
「ギャルゲー、やってみようかな……」となり、
そこからギャルゲー、エロゲーにのめり込むことになるのだが……。
※ちなににこの文章を書いているとき、
『神のみぞ知るセカイ』が完全に思い出せなくてGoogleの検索窓に、
「ギャルゲーで女の子を攻略するアニメ」と調べやっと思いついた。

そんなこんなで今に至るのだが、
こんな感じで、誰もがオタクになるには何かしらのきっかけや環境があるのだと思う。オタクの数だけ、オタクになるストーリーはあるのだ。

そんな自分は今や『NHKにようこそ!』の主人公、
佐藤達広よりもずいぶん年上になってしまった(ギャー、聞きたくない!)

おそらくこれから数年後、何十年後も生きていくと新しい
『オタク・ストーリー』(ダサい……)が生まれていくのであろう。
そう。この世界のオタク産業はそれぞれのオタクが持つ『オタク・ストーリー』が集積して『オタク・ソサイエティ』を構築しているのだ。

そう思うとオタクであることに誇りと自信を持って、
明日から生きていけるのではないだろうか?(べつにそんなことはない)

そのストーリーがたとえ目を背けたくなる悲惨な結末であっても、
幸せな未来であっても。

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