「特選小説 2017年 10 月号」を読んで

特選小説とは官能小説の雑誌である。
40歳~60歳ぐらいの年齢がメインの購入層になるためか、
登場人物の男性、女性も当然それぐらいの年齢になる。

ちょくちょく挟まれる宣伝広告に、
「中高年出会いダイヤル」とか、
「シニア電話 50代以上専用」とか掲載されているのを見ると、
こんな世界があるのかとなんとも言えない気持ちになる。

中高年も人とのつながりとか、出会いを求めるのは変わらず、
人は孤独になってしまうものなのかなぁと考えさせられる。
10代~30代の人はTwitterなり、ラインなり、mixiなり、
インターネットを使いこなして気軽に知り合いをつくっている人が多い印象がある。そういったサービスをつかっていない(ネットリテラシーがない)年代の人は、こういったアナログな媒体が唯一の他人との接点だったりするのだろうか。

こういった作品ではネットリとしたいやらしい表現や、
メイン購入層の時代背景が如実に反映されていて、
なんというか、いい意味でおっさんくさい(あくまで悪い意味ではない)。

家族がいたり、会社や家族とうまく関係が築けずに孤独だったり、
その年代ならではの家庭の事情を上手く反映させた独特のエロス。
ベテラン作家さんだからこそ表現できる領域。
こういった文章が書けるのはもはや特殊スキルだと思う。

もちろん作家さんの年齢も購入層と同じぐらいの人が多い。
『作家〇〇さんの日常』みたいな企画もあって、
「今日はスポーツクラブに行った」とか、
「少女のパンツが見えてラッキーだった」とか、
すっげぇどうでもいいことが書かれていたりする。
自分の父親ぐらいの年代の人が書いていると思うと、
なんだかかわいらしいく思えてきて好きだ。
視点がスケベだったりするのも笑いを誘う。

自分もそれぐらいの年齢になったときに、
こういった考え方ができたら人生深みが出て面白いかもしれない。

性欲は年齢を重ねるごとに弱まっていくとはいうものの、
年齢を重ねることで初めて味わうことのできるエロスがあり、
いくつになっても、人はエロというものを求める生き物なのだなぁと、
若輩者ながらに思ったのでした。

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